管理者(師長)はよく『喋る人』が多い。
話の長い管理者は本当に多いと思う。
特に、朝礼時に長々と話す管理者は、それだけで「できない管理者」と自覚した方が良い。
朝礼に5分以上かけてはいけない。
ある人のTweetで「師長の話が長い」と書かれていた。
「どこの施設にもいるんだな・・・」と思ったが、当院にも話の長い師長はいる。
当院は看護部長の話も長いので、言いにくいのだが。。。
話の長い師長は、大きく分けて2タイプ
1つは、「話の組み立てが下手なタイプ」
話は長いが、結局何が言いたいか分からない。
もう一つは、「感情で話すタイプ」
怒ったり、喜んだり、感情のレベルで話の長さが変わる。
面倒くさいタイプ。
いずれにせよ、話している本人は良いかもしれないが、聞いているスタッフは迷惑している。
もう一度言うが、「朝礼は5分で終わらせなさい」だ。
挨拶して、伝達事項を数点話して、社是を復唱して終わり。
朝のスタッフの時間を奪ってはいけない。
10人のスタッフがいるなら、5分で50分ぶんの時間を使っている。
10分で100分
もし、20分もかかっているなら、200分ぶん業務が遅れているのだ。
管理者は「人・物・金・時間」を意識して働かなければならない。
それができないと部署は良くならない。
スタッフを巻き込むべきでは無い。
管理者は管理者の仕事があるのだ。
よく「プレイングマネージャー」という言葉を聞く。
カッコ良く聞こえるが、プレイングは「緊急時」だけ介入すれば良い。
管理者のプレイングがコモデティ化している部署は、成長しない。
同じ事を毎日繰り返して行くしか無くなる。
私はICUの経験があるので、一般内科の患者さんのアセスメントはできる(と思っている)
ショックの時は率先してルートを取ったり、救急病床へ異床を進める準備をするが、普段はベッドサイドには入らない。
チームカンファレンスに入り、気になる患者さんを少し観察するだけだ。
やろうと思えば、一般病棟で行われる処置(CVC、トロッカー、マルク、胸腔ドレーン挿入など)から人工呼吸器管理までできるが、師長が入るとスタッフが経験できる機会を奪う。
管理者になりたての頃はプレイングをやっていたが、もう止めた。
「できる人が行う」では『じり貧』になる。
管理者は機会を奪ってはいけない。
3年ほどかかったが、徐々にスタッフは成長し、今ではあまり口出しすることが無くなってきた。
患者のベッドも常に30度程度上がっているし、動ける患者は車椅子にどんどん乗せている。
(数年前まで患者のベッドはフラットで、車椅子に乗せる患者は少なかった)
合併症も減って、管理が楽になってきている。
また話がズレてしまったが、管理者は管理者の仕事をし、スタッフの邪魔をしてはいけない。
スタッフが働きやすい環境を整え、トラブル時には出て行く。
スタッフがミスした責任を取るのが管理者である。
管理者が「話す」ということは、スタッフが「聞く時間」を割いてくれているのだ。
黙って聞いてくれるスタッフがいるなら、感謝して話すべきだ。
そもそも、そんなに長く人の話は聞けない。
もう一度言っておくが、「朝の話は5分以内で終わらせなさい」だ。