最近、自部署のスタッフが他部署へ「応援」に行くことが増えてきた。
自部署のスタッフは、ここ数年「退職」する人が少なく、おかげさまで人数が安定している。
人数が安定しているので、「教育」も継続的に行え、日々業務が楽にこなせる。
加えて、今年は入患数が少ない。
はっきり言って、自部署はかなり余裕があり、新人ももはや「一人前」として数えられるほど業務が終わるようになった。
今月(7月)から新人も夜勤が独り立ちである。
自部署は良いのだが、どうも他の部署が安定しない。
よく観察すると、人数が不足している部署は「わかっていない師長」の部署ばかりである。
ここでの「わかっていない」は「人間を理解していない」という意味である。
自分のペースに巻き込みたがり、感情のコントールができない。
「精神的に育っていない」と私は思っている。
この「わかっていない師長」の部署は1ヶ月で2~5人辞めたそうだ。
賢い人は距離を置く。
他部署なので、私がとやかく言う必要はないし、言ったところで変わらないので、近寄らないようにしているのだが、副看護部長から「A病棟に応援に出してほしい」と言われた。
スタッフには申し訳ないが、「偵察」も兼ねてお願いしている。
1日の応援を終えて戻ってきたスタッフに話を聞くと、たいてい口を揃えて言うのが、「師長さんが怖い」「話が長い」である。
1人だけでなく、みんな言うのだから、そこに所属しているスタッフはさぞかし仕事が楽しくなかろう・・と察する。
朝から10分~15分くらいグダグダと「注意」し、ドヨヨンとした空気で始まるそうだ。
組織というのは不思議なもので、「1人の力」だけでは良くならない。
集団を良くしようとするなら、「みんなの力」が必要になる。
しかし、悪くなるのは、1人いれば十分であり、それが管理者なら影響力は大きい。
朝からイレギュラーな事が起こり、思い通りに行かない事でイラッとしてしまう気持ちはわからないでもないが、それを表に出すのは3流管理者である。
壇蜜(女優さん)が「気づいていても涼しい顔で」と何かのCMをやっているが、円満の秘訣はそこである。
顔に出したり、言葉に出したりしない。
心から笑わなくても良い、「笑顔」は作るものである。