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メディアに洗脳されてはいけない

先日、スタッフが「昇進レポート」を見てほしいと持ってきた。

 

テーマは、「今、社会で起きている事象が、病院にどんな影響をもたらすと思うか、それに対してなにができるか」

というテーマであった。

 

管理職に近くなる「昇進レポート」では、たびたびこのような内容が出題される。

 

社会情勢を考慮しながら、全体を俯瞰して見ているか・・・という確認であろう。

 

くだんの看護師のレポートは、ハッキリ言って「メディアを見た感想文」レベルであった。

「テレビでこのような映像が流れていた」
「また医療物資の不足が起こる」
「コロナの影響で働くスタッフが減る」

元々、あまりレポートは得意なスタッフではなかったのだが、社会人になってからのレポートというレベルにはほど遠く、全て書き直しが必要な状態であった。

 

レポートは「感想文」とは違う。
「論じる」ことができないといけない。

単に「こう思う」ではダメなのだ。

 

そこでは「現状」と「課題」が出てくる。

 

試しに「問題と課題の違い」を尋ねてみたが、「わからない」と言われた。

「現状」と「理想」とのギャップが「問題」その問題を解決するために何をすべきか・・・が「課題」

 

要するに、自分が考える「理想像」というものが必要になる。

 

「自分自身は何を考えているのか」「何を目指したいのか」「どういう組織作りをやりたいのか」というペルソナ設定のような物が必要になる。

 

ドラッカーの言う「何によって自分は知られておきたいのか?」というものとも近い。

 

ザックリ言うと、

私は「こんな病棟作りをやりたいのです」
「しかし、現状はこんな感じなので、○○の問題があります」
「この問題を解決するために、○○が必要と考えます」

という流れが必要になる。

 

そこに自分の考えを入れていく。

 

「テレビでコロナの感染者が増えているというニュースが流れていました。」
「これから感染が広がる事が懸念されると言われていました。」
「だからこれから感染が広がると思います。」
「感染予防に努めます。」

 

ではダメなのである。

 

先日も記事に書いたが、メディアは一部しか報道しない。

 

スポンサーに都合の良い事や、注目される(視聴率が伸びる)構成で伝えようとする。

流れている情報は「バイアス」がかかった「二次情報」だと認識しておくべきである。

参考にするのは良いが、完全に信じてしまうのは危険である。

 

まずは、自分自身を見つめ直し、自分は何を考えているのか、何を大事にしているのか、自分が理想とする姿とは何なのかを知る必要がある。

 

そこが明確になっていないと、目の前の事象に振り回される人生を送ることになる。

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この記事を書いた人

【めで師長】
ある総合病院で看護師長をやっています。
看護師経験は20年以上で、精神科・ICU・内科病棟の経験があります。

Twitterで書ききれない内容をブログの中で好き勝手書いています。
このブログが誰かのお役に立てれば幸いです。

※ブログの更新は不定期です。

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