繰り返す日常の中で「同じような日」が続く。
毎日同じような日が続くと、色んな事が麻痺する。
スタッフがいつもローテーションの時に
「あっという間だった」
「もっとこんな事をやっておけば良かった」
と話す。
こういう挨拶を聞くときは、いつも死ぬ前の「後悔」のシーンを思い出す。
●若いときにこんな事をやっておけば良かった
●もっと勉強していれば・・・
●もっと話したかった・・・
など、映画のワンシーンのような台詞は日常でも時々吐いてしまう。
私たちの時間は「有限」である。
日常に紛れて「時間泥棒」が潜んでいるが、生きている人は平等に24時間が与えられている。
若い人も、年老いた人も、偉い人も同じ。
24時間という時間は変わらない。
私たち人間は度々この事を忘れてしまう。
今日一緒に働いた同僚は、明日にはいないかもしれない。
自分は、明日にはこの世にいないかもしれない。
突然病気になって、二度と会えない人になるかもしれない。
突然辞めてしまうかもしれない。
そう考えて生きていれば、同僚を責めたり、腹を立てたりする事がどれだけ小さなことか・・・と感じる。
相手を傷つけると、その後に「修復」の時間が必要になる。
それだけ、時間を無駄に使ってしまう。
この事を「管理者の日常」の中に落とし込むとすれば・・・
- ミスをしたスタッフを執拗に叱りつける管理者
- 朝からグチグチと嫌みを言い、スタッフの「できない部分」を雄弁に語る管理者
- スタッフのミスに対して連帯責任を取らせようとする管理者
など。
狭隘な正義感を振りかざしても何も良くならない。
相手を傷つけずに、次の改善や修復のために時間を使わないと、あっという間に時間は無くなる。
電話一本ですむ用事のためにメールを打つ必要は無い。
電話は相手の時間を奪う行為であるので、タイミングを読む必要があるが、メールと電話のバランスはシッカリと考えて(自分の中で線引きをして)おかないと、時間が足りなくなる。
そして、管理者自身の準備も必要である。
明日には、その席にいないかもしれない。
次の人が困らないよう、日頃から自分の仕事マニュアルの整備は必要である。
私は師長になって、管理者の仕事を1冊のマニュアルにまとめた。
日頃どのような仕事をやっているのか(仕事のやり方)
会議の日程(毎週どのような会議があるのか)
勤務変更時の連絡事項、勤務表に関するルールなど・・・
1冊のマニュアルにまとめ、副師長に引き継いでいる。
これさえあれば、明日から他の部署に異動になっても引き継ぎ無しですむ。
何より、「抜け」が無いのは良い。
頭の中にある物を一気にアウトプットしようとすると必ず「抜け」が出る。
チェックリストは普段の仕事の中でまとめておかなければ、必ず「抜け」が発生する。
何事もそうだが、準備8割である。