一昨日「悟られてはいけない」と記事にしたが、改めて「悟られてはいけない」という話をする。
医療の世界は「大変な」世界である。
しかし、その中でも「そうでもない」という人もいるし「こんなにヒドイと思わなかった」という人もいる。
「科」によっても変わってくるが、外科系の医師は四六時中(昼夜問わず)Ope(手術)に入らなければならない時もあるし、徹夜で手術をする場合もある。
一方、精神科の医師は17時になったらサッと帰って、ゆったりしているように見える。
夜間帯の呼び出しも殆ど無い。
どちらが「良い」ということを別に言うつもりはない。
どの世界もそういうモノである。
大変なところは大変、楽なところは楽 ということ。
しかし、看護や介護の世界は「忙しい」ところが多い。
入院患者や入所者のニーズに答えなければならないし、近年は老人や認知症患者が増え、「介助」が無ければ生きていけない人たちが多いので、手を取られる。
圧倒的に業務量が多い。
一言で言うならば「大変」である。
「楽なところ」という話はあまり聞いたことがない。
(クリニックは別)
ただ、この「大変」だと感じる気持ちは、ヒトによって違う。
「出来事」は一つでも、「感情」は様々である。
要するに、同じケースに当たっても、「大変」と思う人と「楽しい」と思う人がいる。
トムソーヤのペンキ塗りの話を聞いたことがあるだろうか?
トムがオバサンから、罰として「ペンキ塗り」を命じられた。
「ペンキ塗り」はやりたくなかったのだが、いかにも「楽しそう」にペンキ塗りをやっていた。
それを見た友達が「僕にもやらせてよ」と言ってくるが、「君にはできないよ」とわざと拒む。
最後は友達たちが全てやってしまい、トムはオバサンに誉められるという話。
大変な仕事に「喜び」を与え、気持ちよく仕事をしてもらうのだ。
師長の仕事はここにある。
スタッフをいい気分にさせながら、仕事を頑張ってもらう。
プロ意識を根付かせ、意識を高めていく。
「面倒なこと」であると悟られてはいけない。
また、相手に「やらされている」と気づかせてもいけない。
ここでマネジメント力の「差」が出る。