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師長になんかなるもんじゃない

師長になんかなるもんじゃない

師長になっている私が言うのも何ですが・・・

 

看護師の「師長」という役職は、患者さんに直接「看護」をやりたい人にとって、全く面白くない役職である。

  • 全体的なマネジメント(人・物・金)
  • クレームコントロール
  • 見た目(周囲からの印象)

が好きな人は、是非師長になるとよいと思うが、安易になるべきではないと思う。

 

Twitterで「師長を勧められて断った」というコメントを時々見る。

個人的には素晴らしい判断だと思う。

 

私は断り切れず、「師長になったら何かを変えられるかもしれない」と考えて受けた。

確かに、スタッフ時代より意見が通りやすく、周囲のレスポンスが良くなったのは事実だ。

 

「踊る大捜査線」という織田裕二主演のドラマに「組織を変えたいなら、偉くなれ」という風な台詞があった。

 

それを夢見て管理職を選んだ。

 

「自分のやりたい形」に組織を変えやすくなるのは事実だと思う。

 

ただし、やはり「副作用」はある。

 

全体をマネジメントするということは、多くの時間を必要とする。

サービス残業は当たり前で、業務終わりが20時や21時になるのは当たり前。

現場の問題は山積し、「看護師」として看護学校で習ったことが役に立たない。

業務の中で「看護技術」を必要としなくなるので、看護職として自分自身に疑問を感じる。

日々の自分のやっていることが正しいのか否かさえわからなくなる事がある。

結果はすぐに現れず、遅れてしか出ない。

感謝されることが少なくなり、正しい事をやっているのかわからなくなる。

人前で話さなければならない場面が増える。

常に周囲から見られている。

プライベートも関係なく、病院から電話がかかってくる。

 

など、自分自身を犠牲にする役職だと思う。

 

 

医療関連の学びを活かしたいなら、師長になってはいけない。

「マネジメント関連」の学びを活かしたいなら師長になってよいと思う。

 

安倍総理が辞任前に「休むわけにはいかない」と発言されていたようだが、その気持ちがすごくわかる。

 

変わりがいなくなるので、重責を背負うことになる。

師長になって何度も後悔した。

常に、「自分には合っていない」と思う。

 

忙しくても現場で働いている方が「やりがい」を感じ、達成感を味わえる。

管理職は「日々のやりがい」はあまり感じない。

 

気がつけば、組織がだんだん良くなっている・・という感覚はあるが、自分自身がブレると方向性を失う。

 

よく言われる言葉に「地図を見るのではではなくコンパスを見ろ」と言われるが、その言葉が身にしみる。

過去の道筋や目の前の事象にとらわれていては方向がわからなくなる。

正しい選択は何か・・・を常に考えて動く必要がある。

こうして時々、見失いそうになる自分がいる。。。
今日は落ち込んでいるようだ。。。

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この記事を書いた人

【めで師長】
ある総合病院で看護師長をやっています。
看護師経験は20年以上で、精神科・ICU・内科病棟の経験があります。

Twitterで書ききれない内容をブログの中で好き勝手書いています。
このブログが誰かのお役に立てれば幸いです。

※ブログの更新は不定期です。

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