師長の中に、スグに腹を立てる人がいる。
些細なことでグチグチ言い、すぐにキレる。
扱いにくい人間はどこの世界にもいるものだ。
よくあんな人間が師長になれたものだ・・・とある意味感心する。
任命した人間の責任を問いたいくらいだ。
自慢ではないが、私が働いている組織(病院)の中にもいる。
その人は周囲から「病気なのではないか」と心配されるほどだ。
同じ「師長」という立場で良かったと内心思う。
関わるだけ時間を無駄にする。
同時に、同じ部署のスタッフが気の毒に思う。
「怒らないと人から舐められる」なんていう人がいるが、それは幻想である。
怒ることで人の言動をコントロールできるのはその時だけであり、長続きはしない。
要するに、その人がいなければコントロールができなくなる。
怒りや恐怖など、自分の感情を発散することで人をコントロールしようとするのは、成熟した人がすることではない。
ある心理学研究では、直接暴言を吐かれた人は、
その後の処理能力が61%、創造性が58%低下すると言われている。
驚くことに、処理能力や創造性が落ちるのは直接暴言を吐かれた人だけではない。
それを目撃した人の能力も処理能力が25%、創造性が45%低下するという。
つまり、管理者の「怒り」は生産性を大きく下げる。
そんな部署では人が何人いても足りない。
「看護師が足りない・・・」と世間で騒がれている今、
管理者が行ってはいけないことは「怒る」ことだ。
絶対に感情的に怒ってはいけない。
スタッフの「ミス」や「過ち」は怒らなくてもコントロールできる。
起こったミスは取り返せない。
次に同じことが起こらないように行動を変えるしかない。
スタッフを誉めたくないなら誉めなくても良い。
せめて怒らないようにしてはどうだろう。
続ければ、生産性が上がっていくのを肌で感じるはずである。