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あの世に連れて行くぞ

師長ブログ

朝から下品なタイトルで申し訳ない。

 

 

100歳の女性(認知症患者)がリハビリスタッフに「あの世に連れて行くぞ」と言った。

 

なんとも気の利いた『暴言』である。

 

これくらい言えないと100歳まで生きていけない・・・という事を証明するようなセリフである。

 

また、100歳という年齢が深みを出す。

「私が死ぬ時にあんたも一緒に連れて行くよ」くらいの勢いを感じる。

 

 

同じ言葉を、街で歩いている男性が言ったら「脅し」である。
警察を呼ばれるかもしれない。

しかし、病院の中で100歳の女性が言ったら「脅し」にならない。

「何を言うか」ではなく、「誰が言うか」はどの場面でも重要である。

 

 

私はこのセリフを聞いた時、彼女の強さを感じた。

家族によれば、「気が強い」という情報があったが、これくらい突き抜けているのは気持ちいい。

それくらいシッカリと自分の信念を持っているという事であろう。

若い頃はきっと色んな人から恨まれていたに違いない。

 

 

看護師の世界にも色んな人がいる。

Twitter上ではメンタル的に落ち込んでいる人のTweetをよく目にするが、この100歳の女性くらいの『鋼(ハガネ)メンタル』を参考にしてもらうと良い。

 

わざわざ暴言を吐く必要はないが、何と言われようが「私は私の考えがある」という強い信念は持っておいてほしい。

 

「他人から傷つけられる言葉を言われたから生きていけない」ではなく、「他人から何と言われようが、私は自分の正しいと思ったことを突き通す」くらいの気持ちが欲しい。

 

「やられたらやり返す」は子供じみているが、「気にせず突き進む」はカッコいい。

 

 

100歳の女性は先日転院したので、もう会えないかもしれないが、思い出だけここに記しておく。

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この記事を書いた人

【めで師長】
ある総合病院で看護師長をやっています。
看護師経験は20年以上で、精神科・ICU・内科病棟の経験があります。

Twitterで書ききれない内容をブログの中で好き勝手書いています。
このブログが誰かのお役に立てれば幸いです。

※ブログの更新は不定期です。

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