新人看護師が入職して働きはじめている病院も多いと思う。
当院では随分前から「振り返り」の時間を取るようにしているが、皆さんの施設はどうだろう?
「振り返り」と言う名の「先輩からの指導」になっていないだろうか?
「振り返り」は頭の整理である。
1日の業務内容を経験し、「できた部分」と「できなかった部分」を分ける。
要するに、1日インプットしたものをアウトプットさせなければならない。
ここで、先輩が偉そうに「指導」なるものを行うとどうなるか・・・
インプットの上にインプットとなる・・・
そう。
ただの「負担」である。
水がいっぱい入った容器に、さらに水を入れようとしても、溢れ出るだけである。
終わってからの指導は「何も残らない」と思ったほうが良い。
実際、「今年の新人は、一回説明したのに『聞いてない』と言う」と愚痴をこぼしている先輩ナースを見たことがないだろうか?
こういう発言を行う人はキャパをイメージできていない。
振り返りは「アウトプット」が基本である。
新人を集めて、「今日学んだことを3つ書いてみて」とメモ用紙に書き出してもらうのも良い。
(私は通常、この手法を使う)
アウトプットは意外と難しい。
新人が3人いれば、一人3つずつ書いてもらうと9つの項目が出てくる。
(ダブリがある場合は、もう少し少なくなるが・・・)
この「学び」を3人で共有すれば、一人で振り返るより3倍のスピードで情報が得られる。
新しい視点に気づくことが出来るのだ。
アウトプットすれば新人の成長スピードを上げることができる。
インプットの後にアウトプットする時間が作れているか・・・
特に管理者は目を光らせておくと良い。