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常に変化する

常に変化する

病院というのは、日々「何か」が起こる。

Mr.Childrenの歌詞の中に
「変わらないものがあるとすれば、『皆変わっていく』って事じゃないかな」という歌詞がある。
(曲名は忘れた)

何かの本でも、同じような文章を読んだことがある。
「これからも変わらないことは、『常に変化がある』という事である」

 

管理者になって、この考え方はとても大事な事だと感じている。

 

「同じ日」なんて無いのだ。

 

 

先日、部署で「入院患者さんがエスケープ(離院)する」という事件が勃発した。

看護師たちが朝の清拭に回っている隙を見て、病院から逃走。

その患者さんは入院時から「帰る」と繰り返している認知症の患者さん。
これまでさんざん「未遂」はあったのだが、ついに現実のものとなった。

 

担当していたスタッフが慌てて「○○さんの姿がありません」と報告してきた。

報告を受けた時点からその「仕事」は管理者の物である。

すぐに部長室に連絡し、「緊急連絡」を回してもらう。
同時に家族と主治医へ連絡。
タクシー会社にも連絡を入れて協力を要請する。

その患者さんは「病院の病衣」ではなく「自分のパジャマ」で外に出たようだ。

この瞬間、「やばいな」と感じた。

病院の『病衣』であれば明らかに「入院中」とわかるが、パジャマだとその印象が弱くなる。

病院の駐車場にいた警備のおじさんは「パジャマを着た人から○○駅はどっちかね?」と聞かれた・・・と話していた。

病院職員ならその時点で違和感を感じてくれよ・・・と思うのだが、一般人というのはそんな感覚なのかもしれない。

『私服』ではなかっただけ不幸中の幸いか・・・

 

途中でタクシー会社から情報が入る。

「パジャマ姿の人が歩いている」
「立ったり座ったりしていたので行動が怪しかった」など。

すぐに現場へ事務職のスタッフが向かったが、その場に行った時には姿が無かった。

 

 

1時間が経過した頃、突然非番のスタッフから電話が入った。

「あの~・・・○○さん(患者さん)、退院したりしています?」
「道の端で座っているのを見つけて・・・保護しました」と。

非番の日に車を運転している時、たまたま出会ったらしい。

そのスタッフに連れられ、無事に患者さんは病院へ戻ってきた。

怪我がなくて良かった。

 

しかし、この日はこれで終わらなかった。

エスケープ事件が一件落着したころ、別の患者さんが「下血」→「血圧低下」・・・
いわゆる「出血性ショック」の状態に・・・

医師へ報告して、対処・・・

 

そしてまた少し落ち着いた頃に、別の患者さんが「発熱」→「ショック」・・・

・・・続くときは続くものである。

結局この日は食事も取れず、夕方の会議終了まで飲まず食わずであった。

朝7:30から18:00まで飲まず食わずだと、「頭痛がする」という人体実験をここに報告しておく。

仕事終わって、大量の水と共に「頭痛薬」を流し込み、治療終了。
おおよそ医療者とは思えない荒療治である。

 

常に変化はある。

それをどうリカバーさせるかが、プロの腕の見せ所である。
次は水分摂取を怠らないように仕事をすることにする。

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この記事を書いた人

【めで師長】
ある総合病院で看護師長をやっています。
看護師経験は20年以上で、精神科・ICU・内科病棟の経験があります。

Twitterで書ききれない内容をブログの中で好き勝手書いています。
このブログが誰かのお役に立てれば幸いです。

※ブログの更新は不定期です。

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