ちょうど今、上期の面接の時期なのだが、スタッフから「メデ師長が来てから病棟が変わりました」と言われる。
1人2人だけでなく、よく言われるので、気分良く調子に乗っているのだが・・・
ハッキリ言って私は何もしていない。
「何もしてない」というのはちょっと変に聞こえるかもしれないが、「こんな病棟にしたい」「こんな雰囲気で働きたい」という「思い」はあっても、業務設計や細かいルール作りは私は行わない。
自分たちの職場は自分たちで良くする
をモットーとし、現場で起こるトラブルは自分たちで考えてもらう。
私から「こうして下さい」という発言は基本的に無い。
(病院の決まりごとで言うことはあるが・・・)
おかげで随分良くなったし、私がいなくても回るようになった。
つまり、自分たちのトラブルも自分たちで解決しようとし、それが難しい場合に報告がある。
些末な内容は自分たちで解決できるようになった。
以前の師長は「マイクロマネジメント」型の師長だった(らしい)
細かい「指摘」や「ルール作り」が好きで、1人の患者が起こしたイベントがあるたびに変なルールを作り出していたそうだ。
例を挙げるなら、「患者がトイレに閉じこもって出てこなかった」という事象があった後は、トイレの鍵を壊し、トイレのドアに鍵がかからないようにした。
(私が来た時、患者トイレは鍵が壊されており、かからなくなっていた)
待合室に置いてあるテレビのチャンネルで患者同士が喧嘩した後、NHK以外見れなくした。
(私が来た時、NHK以外のチャンネルを映してはいけないルールがあった)
こんな風に、何から何まで「過剰」なのだ。
普通に考えれば、公共の場で「トイレに鍵がかからない」なんておかしいと思う。
テレビのチャンネルだって、話し合えば良いではないか。
万が一の事象は対策を間違えると息苦しくなる。
管理者は「自部署でトラブルを起こしたくない」という心理があるのはわかる。
しかし、その予防が過剰になると余裕がなくなる。
1回侵襲ラインを抜かれた→すぐに抑制
という行動を取りかねない。
(現に、私が来たばかりの頃は抑制されていた患者が多かった)
今では一晩に4回抜かれた・・・なんてザラである。
それでもスタッフは抑制をしなくなった。
トラブルは起こる。
それを「良い経験」と楽しめなくてどうする。
同じような嫌なことも起こる。
クレームも来る。
それに慣れなくてどうする。
スタッフを守るということはそういう事だと認識しておくべきだ。
管理者がスタッフを守れば、スタッフは患者を守るようになる。
面倒なことWelcome☆
くらいがちょうどいい。