新型コロナウイルス感染症により、『隔離状態』にある人が全国にたくさんいる。
先日のニュースで、自宅待機中の女性が自殺した・・というニュースが流れていた。
非常に心苦しいニュースであった。
私たちは一人では生きていけない。
私たちのOS(オペレーションシステム)は、一人でいると、
思考がネガティブになるようにインストールされている。
人間は本質的に『社会的な生き物である』と言われている。
社会的なつながりと、精神的認知機能の結びつきは非常に強く、
人は他者との関わりなしでは精神の安定を得られない。
人間にとって最も過酷な責め苦は、独房に監禁させられる事らしい。
肉体的苦痛はかなりの程度まで耐えられるそうだが、外界とのつながりを3日も絶たれると、幻覚・怒りの症状、さらには気力や感情を無くしてしまうそうだ。
私は「精神科」の経験もあるが、精神状態が不安定で興奮状態にある患者は『保護室』という部屋に隔離する。
はじめは激しく暴れたり叫びまわったりしているが、数日間刺激を遮断することで、徐々に精神が落ち着いてくる。
私たちがSNSで自己アピールをしたり、「いいね」や「フォローワー」を競い合ったりする行動は、「他者との繋がりを築いておきたい」という意識の表れである。
社会的なつながりを感じることは、幸福を感じることに直結する。
仕事仲間とのチームワークは、辛い仕事の中に幸福を感じられるはずである。
逆に、職場の仲間から無視されるような行為を受ければ、社会的なつながりを感じることができず、大きな精神的苦痛を感じてしまう。
このような人間の『基本的な特徴』を知っていれば、行動が変わってくるはずである。
自分のメンタルコントロールやスタッフのメンタルコントロールにも生かせる。
大きなアクシデント(医療事故)に巻き込まれてしまったスタッフは絶対に一人にしてはいけない・・・という行動にもつながるはずである。
管理者として大切なことは、「自分から声をかける」という事。
はじめは流される事もあるかもしれないが、続けていけば最終的には向こうから声をかけてくる。
そして話をシッカリ聞くこと。
それだけで求心力は高まる。