管理者(師長)へ向けて 仕事のこと(医療・看護)

「評価」を周囲と合わせたがる管理者

管理者はスタッフの「評価」を定期的に行っている。

当院では年に2回、「前期」と「後期」に分けて目標設定と評価を行う。

 

スタッフと面接し、「前期の目標」を立てる。
後期前に「前期の評価」と「後期の目標」面接を行う。

 

どの施設でも同じようにやっていると思う。

 

先日、副看護部長から連絡があり、「今回、メデさんの部署の評価が低い」と言われた。

他の部署では「A評価」が10人程度いたが、私の部署の「A評価」は3人だったそうだ。

 

 

で?

 

 

という話だ。

 

 

評価は「周囲」と比べる物では無い。
評価は「前期の自分」との比較、または「立てた目標」にどのように取り組んだか?が焦点となる。

 

なので、A評価が多い時期もあれば、少ない時期もある。

 

 

「○○病棟は、A評価の人が10人いるから、私の部署もA評価を10人にしよう」とか考えて評価するのか?

 

 

ちょっと頭がおかしいのではないかと心配になった。
こんな管理者がいて、この先大丈夫なのか?

 

 

組織というのは「個人」が努力して、その力の集結で良くなっていく物である。
もちろん、一人一人は「人間」なので、「良い時期」と「悪い時期」がある。

 

悪い時期の後は頑張って良くすればよい。
調子の良い時期ばかりが続くとは限らない。

 

 

こういう「日本人」体質と言うか・・・
日本人特有の「同調圧力」を感じる。

「みんなと同じが安心」「周りに合わせておこう」では正しいジャッジはできない。

 

 

今回は、一通り話を聞き、「そうですか、次から気をつけます」で終わらせた。

 

他の部署の師長は、言われてから数名「A評価」を増やしたようだが、上から言われて増える『A評価』って「どういう評価しているの?」って話だ。

 

アホな管理者の下にはアホしか育たない。
自分の評価にもっと自信を持つべきじゃないの?

 

 

どうせ次の評価時期は周囲の師長たちが「A評価」を増やし、その結果「A評価が多すぎる」と騒ぎ出すのがオチなのだ。

 

こういう時は、一度「共感」した『ふり』をして静観しておくのが良い。

 

スタッフの時は「アホな師長が多いな」と思っていたが、師長になってからは「アホな師長しかいないな」と思う。

自分も師長のグループに入れられているので、スタッフからはアホだと思われているかもしれない。。。

 

確かに私はちょっと「変わっている」が、これくらいは分かる。

きちんと自分で考えて動くべきだ。

  • この記事を書いた人

mede

【めで師長】 ある総合病院で看護師長をやっています。 看護師経験は20年以上で、精神科・ICU・内科病棟の経験があります。 Twitterで書ききれない内容をブログの中で好き勝手書いています。 このブログが誰かのお役に立てれば幸いです。 ※ブログの更新は不定期です。

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