医療者はせっかちな人が多い。
周囲の人を見ているとそう思うが、自分自身もそう感じる。
基本的に「待つ」という行為が苦手だ。
そのくせ、レポートは提出期限ギリギリまで書かない人が多い。
私はこれさえ「待てない」ので、課題が出たその日から書き始める。
レポートに関して言えば、必ず推敲(すいこう)する期間は必要である。
これがないと薄っぺらい、何を書いているのかわからないような文章になる。
このブログが良い例である。
後から読み返した時に、質が悪くて自分でも驚くことがある。
読者の皆様には申し訳ないが、「こういうもの」と割り切ってお付き合い頂きたい。
レポートは締め切り前日に書いてはいけない。
遅くとも締切りの1週間前には仕上げ、しばらく寝かせておく。
2~3日寝かせて読むと、内容の軸がズレている事に気づく。
これは私だけが感じていることではない。
一流の小説家やたくさん書籍を出している先生方でもこのように述べている。
中国の欧陽脩という人が「三上(さんじょう)」という言葉を残している。
知っている人も多いと思うが、三上とは「馬上(ばじょう)・枕上(ちんじょう)・厠上(しじょう)」の3つである。
何か一つの事を考えている時より、移動時(馬上)や朝起きたとき(枕上)、トイレ時(厠上)の時に良いアイデアが浮かぶと言われている。
あまり力んで考えている時は良いアイデアは浮かばない。
少しリラックスしている時の方が良いアイデアは浮かぶものだ。
また更に、リラックスしながらも「いくらか拘束されている」という点も大切である。
「ほかの事をしようにもできない」という場面を作ったほうが良いのである。
ポメラというキングジムから発売されているデジタルメモをご存知だろうか?
見た目の媒体は「パソコン」に似ているが、インターネットにつながらず「タイピングだけしかできない」という機械である。
私はこの「ポメラ」を5年以上前から使っているのだが、パソコンを使用するよりも断然文章が作りやすい。
インターネットに繋がらないので、「他の事をしようにもできない」という環境が、集中力を高め、レポート作成のスピードを上げているのだろうと思う。
おかげでファーストレベルやセカンドレベルのレポートは比較的ラクに仕上げることができた。
パソコンに向かってレポートを書こうとして、ついネットサーフィンにハマってしまう経験はないだろうか?
そのような経験のある人はぜひ「ポメラ」を使ってみてほしい。
安いものではないが、多くの時間が買えるので、手放せないツールになるはずである。
(もう私は買い続けて4台目になる)
自分たちの特徴を知れば、今の仕事が楽に乗り越えられる。