ビジネスにおいて、「まず結論から述べよ」というルールがある。
軍隊においても、「先に結論から言え、この瞬間にお前が死んだら報告が聞けない」と教育されるそうだ(本当かどうか知らないが。。。)
看護師も「報連相(ホウレンソウ)」の方法は指導される。
医療の世界では「SBARで報告せよ」が主流のようである。
S:状況、B:背景、A:評価(自分の考え)、R:提案(相手にしてほしいこと)
S:お疲れさまです。◯◯病棟の△△です。今お電話大丈夫でしょうか?
先生が担当されているAさんの血圧が80台と低下しています。
B:1時間前にトイレで下血されたそうです
A:出血性のショックの可能性があります
R:診察をお願いします。輸液ラインを確保しておいたほうが良いでしょうか?
という具合に報告する。
ただ、これについても答えはない。
常に「正しい解」を求めたくなるのだが、私は答えは無いと思っている。
単に、「先生が担当されているAさんが下血後にショックになっています。すぐに診察をお願いします」だけでも良い。
相手を不快にせず、素早く報告できれば何でも良い。
上手に報告しようとすればするほど、「報告する」という一歩が遅れる。
内容を忘れそうなら、メモに書いてから、電話をかけてしまえば良い。
一番良くないのは、「報告しようか・・・」「どうしようか・・・」と悩んでいる無駄な時間である。
医師からオーダーされた輸液の指示がわかりにくい・・・という事象があった時、看護師同士でゴチャゴチャ話すより、10秒以内に医師へ電話をかけてしまったほうが良い。
時間が空けば開くほど、心理的にかけにくくなる。
「先生は今、忙しいかもしれない・・・」という感情だ。
私たち看護師も十分に忙しいから、お互い様である。
冷たく応対されても気にする必要はない。
応対能力はこちらの問題ではなく、相手の問題である。
人間は一人で考えると「ネガティブ」に考えるようにインストールされている。
報告は迷う必要はない。
考える前に動く。
上手く報告出来たか否かは結果である。
気にしても仕方ない。