新人で入職してきた看護師の目は「キラキラ」している。
しかし、半年もすれば「ドンヨリ」した目に変わる看護師が多い。
そんな風に感じてる人も多いのではないだろうか。
人間の「気持ち」は「目」に現れると思う。
何でもそうだが、新しい世界に足を踏み入れたときは、「この世界を良いものに変えよう」という希望に満ち、自分がその一員になれたことに誇りを感じる。
医療の世界なら「患者のため」という高い志を持ち、医療の知識や技術を身につけて、役に立とうとする。
すべての人に当てはまらないかもしれないが、
多くの人は「明るい未来」を想像しているはずである。
しかし、医療現場で仕事を上手くこなせず、先輩に怒られ、患者からも粗雑な言い方をされ、想像していた理想の医療とは程遠い世界が見えてくるにつれ、初志を忘れてどこか希望を失った目に変わっていく。
現実が見えるにつれ、「希望を失った目」に変わってしまうのだろうと思う。
いつの間にか「忙しい」「辛い」「行きたくない」というネガティブな気持ちが優先され、仕事のやりがいを感じられずに辞めていく人も多い。
ただ、そんな人達の中にも、生き生きしている人達もいる。
私はその人を見たとき、「目」がキラキラしているのに驚いた。
周囲の人たちはどこか「逃げ腰」で仕事を行っている中で、その看護師は「主体的に」仕事を片付けていた。
「ナースコールの先取り」というありふれた言葉で申し訳ないが、自分から患者に声をかけ、次々にこなしていく。
無駄のない動き、すぐに片付けられる力、1人で難しい業務は周囲を巻き込みながら、全てを後回しにしない業務設計。
人間の「やる気」は「目」に現れるものだと感じた次第である。
ふとテレビに目をやると、「菅 首相」が写っていた。
この人の目は薄く濁っているような目・・・
政争に巻き込まれ、理想と現実の狭間で揉まれるうちに初志を忘れて、
薄汚れた政治家の目に変わっていった人間の目・・・
そんな事が頭をよぎった。
『目は口ほどに物を言う』
昔の人はよく言ったものだ。