皆さんは「目標」を持っているだろうか?
小中学校の頃から「目標は?」と言われて育ち、何となく「目標」に対して「やらされ感」というマイナスイメージを持っている人もいるかもしれない。
「目標」という言葉に対して、あまり前向きに考えられない人もいるかもしれないが、私は「目標」は持ったほうが良いと思っている。
プライベートのことでも、仕事のことでも何でも良い。
「○○する」と決めることが重要なのだ。
ピーター・ドラッカーもある本の中で言っているが、はじめに行うことは「決めること」だと言っている。
「いつか彼氏ができるといいな」は願望だが、「来年までに彼氏を作る」は目標になる。
「いつか心電図が読めるようになると良いと思っている」ではいつまで経っても読めない。
「半年後までにモニター心電図は判断できるようになる」と決めることが大事である。
決めないと「行動」しない。
まずは「目標」を決めることである。
さて、今日の話はこの目標の扱い方である。
目標は「紙に書く」ことがとても大事である。
「書く」という行為は自分自身の潜在意識にコミットメントさせる力がある。
アムウェイという会社は販売員たちが業績を伸ばすのに、販売目標を書かせていたそうだ。
「書くことに魔術的な力がある」と知っていて、それを利用していたそうだ。
少し前に「メモの魔力」という本が流行した。
私も買って読んだが、とにかく何でもメモするように書かれていた。
人間は思いついたことをメモして書くことで、その方向に向かっていく行動をするようだ。
これは看護の世界(スタッフ教育)にも使える。
管理者は、スタッフに目標を「言わせる」のではなく「書かせる」ことが大事である。
できれば「手書き」が良い。
「手で書く」ことでその方向に向かおうとする動きが強まる。
書いてしまったことに見合う行動をするようになるのだ。
目標を書いてもらおうとすると、
「目標に何を立てればよいかわかりません」
「目標がありません」
というスタッフも一部いる。
その場合は、「今の自分は看護師として理想の自分?」
(たいていNOと答える)
「理想に近づくには何が必要だと思う?」と問いてみよう。
そのギャップが「課題」であり、課題をこなすための「目標」が出てくるはずである。
間違っても、管理者が「心電図勉強したら?」「検査について勉強したら?」などと言ってはいけない。
本人から引き出したものでないと行動しない。
細かいことであるが、とても大事なことである。
ぜひ今日から試してほしい。