『人間関係』という言葉は社会に出てよく耳にする。
- 人間関係が悪い職場、いい職場
- 人間関係が悪くて仕事を辞めた
- 忙しくても人間関係が良ければ楽しい
など、『人間関係』という言葉を使っていないだろうか?
では、『人間関係』とは何なのだろうか?
いきなり問われると言葉で説明するのは難しい。
アドラー心理学の本に書かれてあった言葉がある。
人間関係が良いとは、『尊敬』『信頼』『協力』『共感』が機能していることを言う。
尊敬:人間の尊厳に関しては違いがないことを受け入れ、礼節を持って接する態度
信頼:常に相手の行動の背後にある善意を見つけようとし、根拠を求めず無条件に信じること
協力:目標に向けて仲間と合意できたら共に問題解決の努力をすること
共感:相手の関心・考え方・感情や置かれている状況などに関心を持つ
言葉で書かれると「なるほど」と思う。
一人ひとりが、相手のことを考えて接しているか・・・が大切なのである。
私たち看護師は「良い看護とは」という言葉を問われる。
学生の時によく言っていた「患者さんのために・・・」というアレである。
患者さん(相手)のために・・・と言いながら、上手くできていない施設がある。
様々な要因が潜んでいるのだろうが、おのおのがパーソナリティの違いを認めて、接していけば必ず良くなる。
欠点は長所であり、長所は欠点である。
必ず一人の人間には『良い面』も『悪い面』もあるのだ。
私たちはその「違い」を認め、共感する必要がある。
意見の違う相手にも、失礼のないように接する。
看護には「患者さんの不快を取り除く」「治療をスムーズに行い、早く社会復帰させる」などの目的がある。
その目的のために協力して関わっていく。
そうすれば生産性は必ず上がっていく。
「協力しよう」と声をかけるだけではダメなのだ。
それぞれが、一人ひとりの考え方の違いを認め、共感して失礼のないように関わる先に協力が見えてくる。
患者さんにだってそうだ。
患者さんの言葉を聞き、考え方を理解し、共感すれば協力が得られる。
私の大好きな『7つの習慣』の原則の中に「理解してから理解される」という言葉がある。
まず先に相手を理解しないと、こちらは理解されないという意味である。
人間関係を良くする要素を頭に入れて行動してみよう。
人間関係が良い場所と、悪い場所の違いが見えてくるはずである。