看護師の忙しさの一つに「情報量の多さ」がある。
受け持ち人数は、日勤帯は6人前後。
夜勤帯は、20人近くの受け持ち人数がいる。
- ナースコール
- 医師からの電話や指示
- 薬局からの連絡
- 検査科からの連絡
- 外部からの電話(家族からが多い)
- 先輩や後輩からの報告
など、多くの『情報』が入ってくる。
一つ一つ入ってくれば処理できそうであるが、たいてい2~3個の情報が同時に入ってくる。
ただでさえ、おむつ交換や点滴の交換、内服薬の配薬、チェック・・・・など
多くの業務を抱えているのに、『飛び込み情報』が入り困惑する。
人間の記憶は「ワーキングメモリ」という部分を使っているそうだ。
覚えられる量は「7つ」が限度と言われている。
中学生の時に『記憶術』の本を読んだことがあるが、その時から「7つ」という量は変わっていない。
今も昔も「7つ」のようだ。
もちろん、人によっては10個くらい覚えられる人もいるし、4個くらいしか覚えられない人もいる。
ただ、基本的には7つ・・・と知っておくと良い。
おむつ交換を行いながら、患者さんのシーツの汚れに気づいたとする。
「今はおむつ交換の時間だから、これが終わってから交換しよう」と思ったとする。
しかし、おむつ交換が終わった瞬間に忘れている。
抗生剤の点滴が終わっている事に気づいた。
しかし、他の業務を行っていたので、「後から末梢ラインのロックをやろう」と思ったとしても忘れてしまう。
私たちは一瞬で忘れるのだ。
そのために『メモ』をする。
メモをとる目的は、「忘れないため」なのだが、同時に「忘れるため」でもある。
要するに、ワーキングメモリを空けておき、次の情報をより早く処理するためである。
仕事以外でもメモは必要である。
近年はスマホの普及によって情報過多の時代である。
見ている時は「あれもこれも」と思うが、スマホを閉じた瞬間にほとんど忘れている。
考えた瞬間に「メモ」を取らないと、忘れる。
頑張っても覚えることは不可能なのである。
よく学生が、「忘れないよう頑張ります」と言うが、頑張っても覚えられないのだ。
メモを習慣にしてみよう。
いつやるの?
今でしょ?(古い)