病院で働いていると、入院患者さんの家族から「差し入れ」を頂くことがある。
基本的に「贈り物」はお断りしている。
持ってこないよう、「お断り」の貼り紙も掲示している。
それでも持ってこられる方もいる。
基本的には「お断り」である。
しかし、私は「気持ち」として受け取ることにしている。
賛否両論あると思うが、私は「人の気持ち」として喜んで受け取るべきだと思っている。
わざわざ時間をかけてお店まで行き、お金を使って購入し、重い荷物を病棟まで届けてくれたのだ。
それを無下に断るのはその人の「想い」を受け取らないということになる。
もし自分だったら、受け取る人には喜んでもらいたい。
なので、「本当は受け取ってはいけないのですが・・・」と前置きをおきながら有り難く頂いている。
行為に感謝しながら受け取る。
以前の師長(随分昔の話であるが)、患者さん家族から頂いたものを郵送で「送り返していた」そうだ。
送り返された人はどう思うだろうか?
時間やお金を使って持っていったのに、報われない気持ちにならないだろうか。
私だったら悲しい気持ちになる。
確かに「受け取ってはいけない」という「病院のルール」はある。
ルールは人間が決めた「ものさし」である。
ルールが『正義』で、ルール破りが『悪』なのかもしれない。
しかし、ルールは変えられるハズである。
「気持ちを理解する」というのは難しいが、「自分だったら」と重ね合わせて考えてみると、自分なりの答えが出るはずである。
皆さんの部署はどうだろう。
私は、患者さんからの『差し入れ』は看護師のお腹も心も満たすものだと思っている。
感謝しながら頂きたい。