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不安定なときに大事な決定をしない

めでろぐ

「不安定な時期に大事な決定をしない」

私たちはわかっているようで、意外とわかっていない。

 

例えば、親や兄弟が亡くなった時、冷静な判断ができなくなる。

葬儀屋さんの言われるがまま、高いプランを選んでしまう例は良く耳にする。
この場合、周囲がサポートしてあげなければならない。

 

看護師はストレスの高い職業だと言われている。

自分のペースで仕事ができない
周囲からの刺激(患者に呼ばれる、電話、医師からの指示、管理者や先輩からの指導・・・など)も多く、一つのことに集中できない場面も多くある。

 

マルチタスクに慣れていないと辛い。

 

職場の風土が悪ければ、それだけで「余計なストレス」がかかる。

「あ~今日は○○さんがいるから憂鬱だ・・・」などと思っていては、仕事前からやる気は失せる。
患者さんの方を向いて、話をきちんと聞くことなんてできない。

だんだんストレスが高くなると辞めたくなる。

 

ストレスが高くなった状態での辞め方はあまり良くないと個人的には思っている。

 

単に「辞める」(ストレスを回避する)のは良いと思うが、もし次の職場を見つける・・・となるなら気をつけたほうが良い。

葬儀のときと同様、「冷静な判断」ができない場合が多い。

 

ストレスが高くなって辞める場合、正常な判断ができない。
「辞める→次の職場を見つける」を決めるのはある程度「冷静な」時が良い。

まだ「余裕があるうち」に次の行き先を決めておくべきである。

 

半年ほど前、スタッフが他部署にローテーションになった。

そのスタッフは数日前の面接で「これからもこの病院で働きます」と言っていたが、ローテーションを告げた途端、「本当は辞めようと思っていた」「ローテーションになるくらいならゼロから新しい職場で働きたい」と言ってきた。

 

辞めるのは自由なので、止めないが、メリットとデメリットを提示した。

さらに、次の職場のことを訪ねてみると自宅から1時間半かけて通う都会のクリニックだった。

1日に1時間半(往復で3時間)使って通うことになる。
17時に勤務が終わっても、電車の時間待ちなどを考慮すると、帰ってくるのは19時過ぎ。
もし忙しくて、19時にしか終わらなかったら、帰ってくるのは21時頃になるかもしれない。

そして次の日も、朝6時台の電車に乗らないといけない。

その繰り返しの人生が始まる。

職場を変わったら、キャリアが無くなるので、基本的には給料は落ちる。

収入が下がって、通勤時間が増え、両親と合う時間も減る。
それを継続できるのか・・・?

自分なら続かないと思ったので、とりあえず両親と相談するように勧めた。

 

 

結果的にそのスタッフは辞めずに今も働いている。
おそらくあの頃の想いはもう無い。

 

人間はストレスがかかると正常な判断ができなくなる。
その場合は一人で考えてもよい案は出てこない。

周囲の人の意見を聞いたり、紙に書き出したりして思考を整理しないと判断を間違える。
(将来はAIが決めてくれるかもしれないが・・・)

人間は思ったほど自分のことを理解できていない。
そして、予想以上に「感情」に左右される生き物だ。

覚えておきたい。

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この記事を書いた人

【めで師長】
ある総合病院で看護師長をやっています。
看護師経験は20年以上で、精神科・ICU・内科病棟の経験があります。

Twitterで書ききれない内容をブログの中で好き勝手書いています。
このブログが誰かのお役に立てれば幸いです。

※ブログの更新は不定期です。

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