あなたの才能は何だろう?
突然聞かれると「私には才能なんてない」と答える人も多いかもしれない。
今日は1つの昔話を紹介したい。
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これから旅に出かけようとしている主人は、3人の使用人にお金を預けた。
1人目には5タラント
2人目には2タラント
3人目には1タラント
のお金を預けた。
そして、主人はいつ戻るか伝えずにどこかに旅立った。
長い年月が流れ、主人が旅から帰ってきた。
主人は3人の使用人を呼んでそれぞれの財産を確認した。
5タラントをもらった1人目の使用人は10タラントに増やしていた
2タラントをもらった2人目の使用人は4タラントに増やしていた
1タラントをもらった3人目の使用人はお金を増やすことなく、土の中に埋めて保管していた。
この結果を見た主人は1人目・2人目の使用人を誉め称えた。
しかし、財産に手を付けなかった3人目の使用人に対しては「怠け者」と罵り、外の闇に追い出した。
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『タラント』というのは古代ギリシャの貨幣単位であり、「タレント=才能」の語源になっているとも言われている。
この話で言っているのは、「才能は使わなければ意味がない」という事である。
人間の才能は、人それぞれである。
多彩な才能を持つ人もいれば、そうでもない人もいる。
それでも、自分の才能を活かせるかどうかは自分次第である。
「才能は神様からの贈り物」という人もいる。
贈り物を受け取って、そのまま返すのは、正しい意味で贈り物を受け取っていない。
タラントを増やすのに失敗したとしても、使わなければ意味がない。
授けられた才能を活かすこと、与えられた力を出し切ることが大切だという教訓である。
「自分にできること」に日々真摯に向き合って動いているだろうか?
「できるのにやらない」という行動をとっていないだろうか?
物語を端的に見れば、「与えられたタラントが違うので不公平ではないか」と感じる人もいるかもしれない。
しかし、多くの才能を与えられた者は多くを返さなければならない。
私たちは小さい頃から「公平でないといけない」と教育されているが、社会に出て「公平」なんてない。
組織では、仕事のできる人に「多くの仕事」「責任のある仕事」を任される。
「全員同じ仕事量」なんて無い。
才能は自分で活かすことも殺すこともできる。
もう一度考えてみてほしい。
あなたの才能は何だろう?
才能を意識して、それを活かす一日を過ごしてみよう。