ある2年目のスタッフAさんが、チーム移動について相談してきた。
私の部署はAチーム・Bチーム・Cチームの3つのチームに分けて業務を行っている。
Aチームは観察室を兼ねており、治療が必要な患者さんが多い。
BチームとCチームは大部屋で、比較的安定している患者さんが多い。
彼女は現在Bチームである。
来月からAチームで働いてもらおうと考え、勤務表を出すタイミングで通達した。
『プレ』として何度かAチームで働いてもらった後、Aさんから相談が来た。
「Bチームで出来ていた仕事がAチームでこなせない」
「やっていく自信がない」
「Bチームに戻してもらえないか」
という相談であった。
私はあえてAチームに入れたことを伝えた。
Bチームの業務が出来ている事は知っている。
2年目にして随分任せられるようになってきた。
判断や記録を見ても、問題ないレベルになっている。
Bチームは安全領域かもしれないが、Aチームでもその壁を超えられると期待してAチームに配置した。
もちろん、難しいと判断すればBチームに戻すが、あなたならやれると思っている。
はじめは上手く行かないだろう。
失敗もするかもしれない。
ただ、『失敗する』ということは『成長する』ということである。
メンバーも変わる。
環境も変わる。
その『変化』に対応していける力は付けてほしいと思っている。
私は「出来ない」と思う人はAチームに入れない。
そのような話をした。
はじめは「Aチームが難しい」と言っていたAさんも、途中から「確かに・・」と言い始め、最後には「頑張ってみて、ダメだったらまた相談します」と言って帰っていった。
管理者の「期待」はシッカリと伝えたほうが良い。
また、チーム移動は時々行ったほうが良い。
あまり一箇所に留まりすぎると、柔軟な対応能力が落ちる。
色んな事を経験させる機会を作るもの管理者の仕事なのだ。
『機会』を作って『期待』する。
変化を楽しめるようになったら強い。