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『セット化』を活用せよ

看護師ブログめでろぐ

先月『動線』の記事を書いた。

日々の業務を行う上で、動線を良く考えて、物を設置する事は大事である。

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動線と同時に大切なのは『セット化』である。

トヨタのカイゼンには「2-bin(ツービン)」という用語があるそうだ。

 

例えば・・・・

 

病棟で「CVC挿入」という処置があるとしよう。

CVC挿入には

  • アルコール綿花
  • イソジン消毒
  • 綿球
  • ガーゼ
  • カテーテル
    医師によってはメーカーにこだわる医師もいる(コヴィディエンやアローなど)
  • 滅菌ガウン
  • 滅菌シーツ
  • 縫合針
  • 縫合糸
  • 持針器
  • フィルムドレッシング
  • マジック
  • エコー
  • エコープローベカバー(滅菌)
  • 滅菌手袋
  • 10ccシリンジ
  • 23G針
  • 局所麻酔

など・・・

色んな物品が必要になる。

CVC挿入があるたびに、この物品を集めて準備して・・・となると時間がかかる。

 

なので、この物品たちを一つの箱に『セット化』して組んでおく。

 

組むのは1セットではない。
2セット組んでおく。

 

突然2名のCVC挿入の処置が入ってもすぐに対応出来るようにするためだ。

 

1箱目を使った後は、2箱目を手前に出しておく。

CVC挿入後、落ち着いたところで、使った箱に補充して片付ける。
もちろん、補充用の「チェックリスト」を箱に入れておく。
写真付きでチェックリストを作っておけば、新人でも補充ができる。

 

補充は多く入れてはいけない。

『ガーゼ10枚が2パック』と決めたなら、2パック以上入れないルールにする。

 

人間は「万が一」に備えて多く補充したがるクセがある。
多く入れていれば安心・・・というわけである。

しかし、これをやってしまうと、結局使われずに滅菌期限が切れる。
物が多いと、今度は箱の中で探さなければならなくなる。

 

「適量」を見極めなければならない。

 

2セット組んで、1セットずつ使う。
突然の処置にも対応できる・・・

この仕組が『2-bin』である。

 

この仕組みは仕事の『均質化』に役立つ。
ベテランであっても、新人であっても、漏れなく物品を準備する事ができる。

「CVC挿入します」と医師に言われても、患者の体位を整え、3分後には処置が開始できる。

 

業務が中断されず、精神的にもかなり良い。

病棟でよくある処置については、セット化をオススメする。

 

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この記事を書いた人

【めで師長】
ある総合病院で看護師長をやっています。
看護師経験は20年以上で、精神科・ICU・内科病棟の経験があります。

Twitterで書ききれない内容をブログの中で好き勝手書いています。
このブログが誰かのお役に立てれば幸いです。

※ブログの更新は不定期です。

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