クレーム対応が苦手・・・と思う人は少なくないと思う。
病院で働いていると、クレームは日常的に入る。
小さなものから、大きなものまで、『人間』を相手にしている以上、避けては通れないのかもしれない。
先日、エキスパートナース4月号を読んでいると、興味深い記事を見つけた。
『クレームは2通りあり、タイプ別に対応を変える必要がある』という内容であった。
早速、自部署のスタッフに記事を紹介し、読んでもらうことにした。
クレームを言われないようにする努力も必要であるが、人間を相手にする仕事である以上、ゼロにはならないと知っておかなければならない。
気をつけていても、クレームが発生する場面は必ずある。
管理者は特に、クレームが起こった時の対応方法を身につけておく必要がある。
「理不尽である」と思いながらも、上手に対応できなければならない。
クレームを受ける側にとっては「時間の無駄」だと感じるだろうが、放置するわけにもいかない。
これも大事な仕事である。
クレームの2つのタイプ
①怒りを表に出すタイプ(大声で怒鳴る、文句を言うなど)
②静かに訴えるタイプ(●●って言われたのですが。まだですか?)
①(怒りを表に出すタイプ)はわかりやすいクレームのタイプである。
『大声』で訴えてくるタイプのクレームの基本対応は「話を聞く」である。
「詳しく聞かせて下さい」という姿勢で望む。
このタイプには『説明』してはいけない。
説明してしまうと「言い訳」に聞こえてしまうので、とにかく「話を聞く」事が大事である。
②(静かに訴えるタイプ)はわかりにくいクレームであるが、こちらは相手が気持ちを話してくれないケースが多いので、理由を説明する必要がある。
「●●の理由で遅れていまして、申し訳ありません」
「他の患者さんの状態が悪くなり、対応に時間がかかっています。もうしばらくお時間を頂けますでしょうか」
など、ある程度『明確な理由』が必要である。
クレームは相手が納得しないこともあるが、そこは相手の判断次第なのでコントロールはできない。
とにかくこちらの「誠意」を見せることであり、相手を気遣うことである。
言わなくてもわかると思うが、上から目線の態度や説明は絶対に駄目である。
「バカにされた(恥をかかされた)」と相手が思うと、話が大きくなり、余計なところに飛び火する。
暴力沙汰に発展したり、「院長呼んでこい!」という事になりかねない。
どんなにイラッとさせられる言葉を言われても、それに言い返してはいけない。
『上手に負ける』ことが大事である。
クレーム対応は気を使う仕事であるが、上手く対応する事でしこりを残さずに終わらせる事ができる。
「相手に気持ちよく帰って頂くこと」が、最優先である。
辛い仕事であるが、相手に「言い過ぎたな」と少し反省してもらえるくらいのレベルを目指してみよう。