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「ホーソン効果」を活用する

ホーソン効果
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師長(管理)の仕事

管理職(師長)になって約5年が経つ。

「管理」を右も左もわからない状態から、様々な書籍を読み、多くのことを試してきた。

私はもともと「救急医療」が好きで、緊急性のある処置やアセスメントに関わりたいと思っている。

しかし、師長(管理者)は現場の仕事に多くの時間を費やせない。
かといって、「全く関わらない」「全く知らない」では病棟の管理はできない。

この『さじ加減』が、はじめわからなかった。

 

プレイングマネージャーに憧れて

少し前まで「プレイングマネージャー」という言葉が流行っていた。
現場の仕事を行いながら、管理的な仕事も行う。

個人的にはこのようなスーパーマン的存在に憧れていた時期もある。

 

しかし、実際に行おうとすると、簡単にはできなかった。

 

身体は一つしかないし、頭のキャパも限界がある。
スピードを上げれば質が下がる。
しかも、とにかく疲れる・・・

これでは続かない。。。と悟った。

 

看護師の職場はスタッフのやる気を引き出すのが難しい。。。

現場に入らなければ「師長が現場を見てない」となり、師長の信頼が落ちる。

しかし、日常的に現場に入りすぎると師長を「1人のナース」と頼りにする。
これにより仕事の効率が落ちることもある。
師長が現場の業務に入れない時・・・『期待』が外れると反発心も生まれる。

 

モチベーションを低下させずに管理の仕事をしたい・・・

そんな時、「ホーソン効果」に注目した。

 

ホーソン効果を実践してみる

看護管理者研修(ファーストレベル・セカンドレベル)でも出てくる「ホーソン効果」

「ホーソン効果」は、人が「注目される」ことで成果を上げようと力を発揮する現象のことである。

一部、他のサイトの文章を引用させてもらう。

ホーソン効果が発見された経緯は、100年ほど前に、米国のウェスタン・エレクトリック社ホーソン工場で行われた実験です。
この時の実験によって労働時間や環境などの物理的労働条件よりも「注目されているという意識によって生産性が向上する」ということが判明しました。このことから、周囲の注目を浴びることで「よく見られたい」「ヒトの期待に応えたい」という気持ちが生まれ、それによって行動が変わり良い結果を生み出す現象が「ホーソン効果」と呼ばれるようになりました。

 

「人に見られている」という事を認識すれば、人間はやる気が出て、生産性が向上する・・・という研究結果である。

 

そう。

 

つまり、現場の業務を行わずとも「顔を出す」だけで良い。

スタッフに話しかけなくても、ふら~っと病室へ行き、スタッフの仕事の様子を見る。
(スタッフに気づかれるように見る)
スタッフの邪魔をしない程度に話しかける。(基本は1分以内)

事務仕事の合間にふら〜っと行くのだ。

 

余裕があれば、ナースコールを取るのも良い。
スタッフが来たらバトンタッチして任せる。

 

この「見られている」という認識は予想以上に生産性を上げる。

個人的な印象であるが、この方法を取ってから、スタッフは自発的に患者に関わるようになり、業務時間内に仕事が終わるようになった。

サボるようなスタッフはおらず、何も言わずとも、仕事に熱心になった。

 

目に見えない効果かもしれないが、業務の流れが明らかに良くなる。

 

師長の皆さんは感じているかもしれないが、師長は自分の「発言」や「態度」を軽く見てしまう。

しかし、スタッフにとっては「師長の発言」や「態度」は影響力が大きい。

 

ぜひ試して欲しい。
不思議な効果を感じるはずである。

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この記事を書いた人

【めで師長】
ある総合病院で看護師長をやっています。
看護師経験は20年以上で、精神科・ICU・内科病棟の経験があります。

Twitterで書ききれない内容をブログの中で好き勝手書いています。
このブログが誰かのお役に立てれば幸いです。

※ブログの更新は不定期です。

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