新型コロナウイルス感染症の影響で、病院の収益が減少し、給料が下がったりボーナスがカットされた・・・というニュースを耳にする。
経済の低迷により、日本経済が全体的に冷え込んでいるが、病院関連まで冷え込むとは予想していなかった。
どこかで「病院は安定している」と思い込んでいた部分があった。
給料やボーナスは労働に対する対価である。
予想以上に給料が多い時は嬉しいし、
自分が重要な人物になったような気がして自尊心が高まる。
しかし、収入と幸福度は関連しないという研究もある。
子供に関しては、むしろ報酬を与えることで物事に興味を無くすのだそうだ。
反感もあるかもしれないが、私はこれに関してはわかる気がする。
私は過去に何度か「雑誌の特集」や「書籍」を書くことに携わったことがある。
『人に伝える』ことは好きで、「このように書いたら伝わりやすいかも」と作業を行う事に苦痛はなかった。
要は、楽しんで書くことができていたのだ。
しかし、ある時、編集部の人が『報酬』の話を持ってきた。
「今回の特集は1ページあたり◯◯◯◯円です」という類の話だ。
お金の話が出た途端、自分の気持の中で興味が薄れたのを感じた。
急激に「つまらない仕事」に感じ、効率の悪い仕事に見えた。
これ以来、「報酬の事を考えてはいけない」と自分自身に言い聞かせた。
筆者の『思い』は、必ず読者に伝わる。
筆者が楽しんで書いていないと、読み手も面白くない。
『義務感』で書かされたページは面白みがない。
看護の仕事も同じである。
給料ばかりに目が行くと、目の前の仕事がバカバカしくなる。
どこかで「手を抜いたほうが良い」「楽な方が良い」と考えるようになる。
そして、その行動は、相手を絶対に幸せにしない。
嫌な仕事を『我慢』してやっている人に良い仕事はできない。
辛い仕事でも、そこから「自分の成長」や「他人の役に立てた」という自尊心があれば、仕事を楽しめることができる。
「患者さんの末梢ルートが漏れている」と聞いて、
「え~嫌だ・・・」
と思う人と、
「よし、一発で入れてやる!」と思う人。
どちらが楽しく仕事をしているだろう。
起こった事象は1つでも、考え方は無数にある。
最後に、今読んでいる本の文章を紹介する。
やりたくないこと」を仕事にしていると、2つの悪循環にハマってしまいます。
1つ目は 仕事自体がストレスだから、そのストレス発散のためにお金が消えていってしまうパターン です。
なんとなく誘われた飲み会に行ったり、娯楽にお金を使ったり、必要ではないブランドの服を買ってしまったり、お金が消える先は無限にありますね。
2つ目は 仕事に興味がないから、時間があっても学ぶことがなく成長しないパターン です。
家に帰ってもスマホを片手にYouTubeに明け暮れ、生産性のない時間を過ごしてしまっている人はいませんか?
時間を潰せる娯楽は大量にあるので、「やりたいこと」が明確にない人は無限に時間を吸い取られてしまいます。
この2パターンによって、「やりたいこと」を仕事にできていない人は、成長が止まってしまうのです。
世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方 人生のモヤモヤから解放される自己理解メソッド
八木 仁平