Covid-19のクラスター発生
先日、Twitterにつぶやいたが、当院でもついに「Covid-19のクラスター」が発生した。
いまだに収束が見られず、大変な日々を送っている。
幸い、私の部署では1例も発生していないが、周囲の病棟から次々とCovid-19の感染者が見られ、同室の患者さんのPCR検査結果で「陽性」が確認されている。
今回のオミクロン株は「感染力が強い」と言われているが、それを実感している。
1例見つかると、周囲の複数人からPCR陽性が出ている。
医療者もかなりの人数が感染した。
看護師30人中16人が感染(または濃厚接触者扱い)という病棟も発生しており、「応援」の要望が出てきている。
自部署のスタッフをコロナ感染症が出ている部署に応援に出すのは心苦しいが、組織の中でなんとかするしかない。
即戦力のあるスタッフを他部署へ応援に出す気持ちは「戦場」に兵士を派遣する気持ちで、心苦しい。
そんな中、自部署の主任が「自分の甥が濃厚接触者で、私はどうしたら良いですか?」と質問してきた。(同居していないが、週3回ほど会っているらしい)
当院では、家族がPCR陽性(またはCovid-19に確実感染)でなければ、通常通り勤務する事になっている。
院内メールで何度も流れているし、部署のLINEでも流している。
イントラネットを見れば、最新の情報も公開されてある。
「主任さえ院内の規定を理解していないのか・・・」ととても残念に思ったのだが、伝わっていないのは管理者の私の責任でもある。
今一緒に働いている部署の主任は、もともと受容するキャパが小さく、すぐにテンパってしまうタイプなので、あまり多くの情報を与えると混乱してしまう。
あまりここでグチグチ言っても仕方ないので、「まだ勉強中・・・」ということにしておく。
管理者の覚悟
このような未曾有の事態で、管理者として考えるのは「選択」と「責任」であると思っている。
そこに完璧な答えは無い。
片方のメリットを取れば、もう片方はデメリットになることもある。
全員がハッピーであるという事も難しい。
不満をゼロにすることはできない。
一番やってはいけないのは、「どうしようか」「どうしようか」と迷いに迷って時間ばかり使うことである。
時間を使えば使うほど、伝達のスピードは落ちる。
管理者の選択と責任で、Goサインを出さなければならない。
誰かに嫌われるかもしれないが、全体のバランスを見て判断しなければならない。
「勇気づけの言葉」や、「理由(言い訳)」も上手に使っていかなければならない。
そして、管理者の「覚悟」が必要な場面である。
デジタルツールを使いこなし、効率を上げる
最近はLINEサービスのおかげで、情報スピードが早まった。
これに加えて、Googleフォームなどのサービスで「接触者情報」も整理しやすくなった。
Googleフォームで「回答フォーム」を作成し、そのURLをLINEで送れば、スタッフがスマホから入力してあっという間に接触者リストが完成する。
「PCR陽性者が出た」という一報が入ってから、30分後にはスタッフへ伝達が終わり、数時間後には接触者リストは完成している。
労力が抑えられ、患者のベッド移動などに時間を多く使える。
ありがたいサービスであり、絶対に活用したほうが良い。
管理者(師長)が倒れるわけにはいかない。
普段の準備が有事の際に大きな差が出る。
1つでも良いので準備しておくべきであろう。
今回のクラスターは色んな意味で勉強になった。
自分たちの知識不足、管理不足、技術不足が露呈され、自分たちに返ってきている。
そして何より、「スピード」が重要であるという事も思い知らされた。
タラタラしているとウイルスに負けてしまう。
もうしばらく落ち着かない日々を過ごすことになりそうだ。
シッカリ最後まで戦っていきたい。