心理的安全性のカルチャー
先日、『心理的安全性』のオンライン講習を受けたのだが、その中である事例が紹介された。
『チームA』と『チームB』はどちらが生産性が高いチームか?
という問いだった。
【チームA】
会議中にリーダーがチームメイトに等しく発言する機会を与えた。
それを別のチームメイトが途中で遮ることを許さなかった。
【チームB】
互いに発言の途中で割って入るのが常態化していた。
どちらが生産性の高いチームだろう?
もう一つ・・・
【チームA】
仕事時間中に雑談したり、他人の噂話をしたり、週末のプランを話すなど私的なコミュニケーションが交わされていた。
【チームB】
「オフィス内では仕事に専念し、私語は厳禁」といた雰囲気が形成されていた。
どちらか選んで頂きたい。
実はこれ、どちらも『チームA』の方が生産性が高い研究結果が出ている。
心理的安全性カルチャーの2つのポイント
ポイントは2つある。
①均等な発言機会
リーダーやファシリテーターの能力が問われるのだが、
均等に発言機会を与える事が大切であるという。
②社会的感受性
RMET(Reading the Mind in the Eyes Test)というものがあり、
目を見て「相手が何を考えているか(怒っているのか、怒っていないのか)という判断をしていくテストがあるそうだ。
36枚の写真をみせられ、カットオフ値(ボーダーライン)は26枚だという。
HQ(人間性知能)を図るテストの1つとして知られている。
IQは知能指数
EQは感情的知性
HQは人間的知能
どれも同じくらい重要で、HQは「(その場の)空気が読めるか」という指標である。
雑談で社会的感受性を鍛え、自己開示(自分のことを話す~医療界では『ナラティブ』という言葉で表現される)することで、心理的安全性が保たれるそうだ。
「この人、以外に面白い人だ」
「信用できる人だ」
「私と同じ趣味で、話していると新しい情報を得られそう」
など。
相手を知ることで、自分の気持ちや考えを開示できるようになる。
心理的安全性の高いチームカルチャーは「作る」ものである。
勝手にできるものではない。
『意図的』に作る必要があり、リーダーの役割は大きい。
管理者(師長)は特に「自分の考え」や「失敗事例」をちょくちょくスタッフに話し、『人間らしさ』を表現しないといけない。
- 心理的安全性が高まれば離職率が下がる。
- チームメンバーが発案した多様なアイデアを活用できるようになる。
- チームメンバーのモチベーションが上がる。
良いことが多い。
心理的安全性について詳しく知りたい人は、エイミー・C・エドモンドソンのこちらの本もオススメである。
『恐れのない組織ー「心理的安全性」が学習・イノベーション・成長をもたらす