管理者(師長)になると、人前で話す機会が増える。
- 病棟内では、朝の朝礼
- カンファレンスのファシリテーター
- 研修では、最後の言葉(締め)で一言・・・
など、『突然の一言』を求められる。
物事を伝える時のポイントは「ストーリーで話す」という事であると考えている。
実は、ストーリーには箇条書きの6000倍もの情報量が入るそうだ。
(誰が数えたのか知らないが・・・)
3年B組 金八先生が「人と言う字は・・・」と生徒に言い、漢字を使って「支え合いが大事」という事を伝える話は有名であるが、単に「人間は支え合いが大事!」と言うより、こういう例えを出しながらストーリーで話すと印象に残る。
私が研修で時々話すのが『カバの話』
むかし、カバが池にバシャッ!と飛び込んだ時、『右目』を落としてしまった。
慌てたカバは一生懸命水の中で『落とした右目』を探そうとした。
しかし、探そうとバタバタすればするほど、水の中の砂煙が舞って中が見えない。
そのうちカバは疲れて動きを止めた。
しばらくじっとしていると、水に舞った砂が落ちて、水の中がよく見えるようになった。
そうして無事に右目を見つけることができた。
という話。
何の話かわかるだろうか?
『止まる』という漢字に『一(いち)』を足すと『正しい』という漢字になる。
「『一度止まる』という事は『正しい』という事である」
私たちは普段病棟でバタバタと走り回って仕事をしている。
研修では『普段のバタバタした場所』から離れて、自分たちの行動や成長を振り返ることができる。
こうして一度止まって考える事で見えるものがある。
という話である。
ストーリーにのせることで、理解が深まる。
また、研修に対するイメージが前向きになる。
こういうネタは何個か持っておくと便利である。
今日は1冊本をオススメしておく。
『座右の寓話』という本である。
上記の『カバの話』もこの本の中に含まれている。
短いストーリーの中に物事の本質があり、とても勉強になる。
人前で話す機会の多い人は手元に持っておくと良い。
短いストーリーの中に深さを感じる寓話ばかりである。