中学・高校の時、「マラソン大会」があった。
スタートと同時に全力疾走する人が数人いたが、長くは続かず簡単に抜かれていった。
一気に力を出そうとすると長くは続かない。
何でもそうだが、生きていく上で「時間」は意識しておくべきである。
徹夜で一気に詰め込んだ知識は、一気に失う。
宝くじが当たって、一気に入ってきたお金は、一気に無くなる。
不思議だが、そのように世の中はできている。
(何とかの法則・・・とどこかで見た気がするが忘れた)
4月から環境が変わった人も多いと思う。
私も4月から部署が変わった一人である。
一度にいろんな事を取り組もうとしても、絶対に上手くいかない。
じっくり時間をかけて、一つずつ丁寧に積み上げていく時間感覚は必要である。
元々いる部署の人たちにチクリと言われても、気にする必要はない。
初めからできる人なんて一人もいないのだから。
看護の世界には、『看護管理者研修(ファーストレベル・セカンドレベル・サードレベル)』という研修がある。
いわゆる、「管理者向けの研修」である。
週に2~3日、数カ月間かけて通い、研修を受ける。
もちろん、レポートをパスしないと修了証はもらえない。
セカンドレベル研修の中で、ある先生が言っていた言葉がある。
「まずは半年間、じっくりと集団を見なさい」と。
半年間は新しいことをせず、大人しく「観察」するのだ。
「こんなバカな事やって・・・」と批判的な考えが出てきても、黙って見ておく。
半年すれば、仕事の流れを覚え、スタッフを覚える。
スタッフも師長(管理者)を認識する。
そこからが組織を変えていくスタートである。
ゆっくり、じっくり取り組んでいこう。
焦りは禁物である。
7割程度の力で周囲に迷惑をかけながら進むのが丁度よい。